集合住宅
<暮らす>
ぼくはいつも集合住宅を作るときに
1 たのしくてワクワクする建物をつくりたい
2 緑があり、ともに育んでゆく建物をつくりたい
3 街に寄り添う建物をつくりたい
と考えています
季節を感じ、暮らしを育み、生活をたのしむ
住まいが日々を整える場所になって
きもちのよい日々を過ごしていただきたいです
欅
<なんとなくかっこいい>




すべてのことが初めてで右も左もわからないなか
初めて建てた集合住宅。
インテリアが好きだった僕は
当時ブルータスに載っていた
デザイーナーズマンションやインテリア雑誌の
エルデコを観ては
かっこいいなぁ〜って
ニヤニヤしていました。
そんな自分が集合住宅を作れるんだから
楽しくないわけがない!
ちょうどその時、イサムノグチや盆栽、
京都の町家に興味があったので
和をテーマに作ろうと決めました。
作る上で大切にしたことは
1 天井は高くする
2 オートロック
3 風呂、洗面、トイレを一つの空間に収める
4 外観は黒色
です。
1は、留学している友達の家(ロンドン)に遊びに行った時に
部屋はそこまで広くはなかったけど、天井が高いからか開放感があって
気持ちよかった印象でした。
なので、この建物もできるだけ
天井は高くしてもらいました。
2は、その当時(2002 年)RC 造には
付いていたけど、
木造となるとまだ
少なかったような気がします。
3は、またまた留学していた友達の家
(ニューヨーク)がこのタイプでした。
一人暮らし用の広さだと
風呂・トイレを別にすると、
どうしても窮屈な感じがしてしまいます。
このタイプだと
水まわりを一つにまとめられるので、
すっきりしているし、開放感があります。
4は、京都の町屋をイメージしました。
黒い外観は植物(緑)とも相性がいいし、
木とも相性がいいと思います。




リバーサイド欅
<たのしみからたのしむ>




いろいろな暮らしがあるのはたのしい。
そのきっかけは、
アムステルダムにある
1つ星から5つ星までが混在している
ユニークなホテルでした。
そこに泊まりに行ったとき、いろいろな人たち
(人種、地位、年齢…)が来ていて、
みんなここのコンセプトに賛同しているという
共通点があって、
なんとも居心地がよかったのを覚えています。
またそれと同時に
こんな場所がつくれたらおもしろいな
とも思いました。
ちょうどそのときリバーサイド欅は
築25 年ほど経過していたし、
次に作るマンション
(のちのハライソパークのことです)のことも
少しずつ考えていたので、
リバーサイド欅で実験として
部屋の改装をしてみることにしました。
リバーサイド欅はRC 造なので、
内部だけを作りかえることが可能です。
そこで同じ間取りだけど、住まい手の趣味や
家族構成から暮らしを紐解いていき、
素材、色合い、そして街の風景を基に、
部屋をつくることにしました。
そうすれば、趣味が似たおもしろい人たちが
集まり、
建物自体もおもしろくなって
みんなが安心できる場所になると考えました。
そこから今度は壁を好きな色に塗り替えたり、
植物をたくさん置きたいから
床はタイルにしたりと
自分色に仕上げることができる
改装OK の部屋も作りました。
ここでは住まい手自身がたのしみなことを
話し合って、
たまにはケンカをしたりしながら
暮らしをカタチにしていき、
たのしい暮らしではなく、
たのしむ暮らしをしてもらいたいです。
リバーサイド欅が、日々の暮らしを整える
あたたかい場所になってもらえたら嬉しいです。




ハライソ
<緑と寄り添う住まい>




ないよりはあるほうがきっときもちいい。
僕自身小さいころから緑が身近にありました。
だからなのか、
“緑がないよりはあったほうがきもちいい”
と感じます。
それに緑があって嫌なことはないけど、
ないのはちょっと嫌だなとも感じます。
緑がある暮らしは、心身にとって大切です。
あくまでも個人的ですが、
緑があっていいと感じるのは、
1 気分がおだやかになる
2 やさしいきもちになる
3 四季を感じる(愛でる)感性が持てるです。
そこでハライソは、緑と寄り添う住まいを
テーマにすることにしました。
ちょうどハライソの南側には
僕たちが営む栗園があります。
その緑と繋がりが
持てる開放感のある箱をつくり、
住まい手が日々の疲れを整えたり、
のんびり過ごしたりと、
それぞれが休息できる場所
(ハライソ≒楽園)になってもらいたい。
これがハライソの根っこです。
また室内は
1 バスタブに浸かりながら庭や栗畑を眺める
2 大きなもみじの木が
絵画のように見える大きな窓
3 栗畑が一望できる眺め
4 朝ヨガ、朝コーヒーなど
心身を整えることができるウッドデッキ
というように、
開放感のある1R 1LDK メゾネットと
異なる住まいの在り方をつくりました。




ハライソパーク
<みんなできもちいいを共有するのはたのしい>




きもちのよい場所
きもちのいい場所
価値観が多用化している今、
いろいろなきもちいいが
共存する集合住宅をつくりたい。
これが始まりです。
ハライソパークは、公園のように
いろいろな人たちが、
それぞれの時間を
のんびりと過ごす場所にしょうと
住まいを
安心、育み
たのしみ、共有
遊び、個性
と3つに分けました。
そこから一つ一つ住まいの在り方を、
暮らしや環境、色、素材などで紐解いていき、
13戸のきもちいいをつくりました。
例えば、
おうちでピクニック
畳のある暮らし
勝手気ままな暮らし
住まいという根を大切にし、
住まい手がのびのびと自然体で暮らすことが
できる場所に
なってもらいたいと願っています。




ハライソハット
<育む家>




暮らしを育む
生活をたのしむ
僕の頭のなかにずっとあった
経年優化という言葉。
時が経つにつれて
劣化するのではなくて優化していくもの。
たとえば、使い込まれた革靴のような風合い。
“永く使えて風合いが増していく建物”
いつかそんな集合住宅をつくってみたいなって
思っていました。
そしてその夢が叶い、できあがったのが
ハライソハットです。
ハライソハットは国産無垢材を扱う
材木店を営み、
伝統工法で家づくりをしている
大工さんにお願いして、
無垢材の持つ
「質感」「温もり」「香り」「経年」を
たのしむ木の家です。
住まい手が暮らしを育むように、
無垢の木も時が経つにつれて
風合いが増していきます。
住まい手も家も「育むときをたのしむ」
これがハライソハットの想いです。
「暮らしを育む」「生活をたのしむ」
ハライソハットがみなさんにとって
心地のよい場所になってもらいたいです。



